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海上貨物の特徴と利点

●海上貨物の特徴と利点


 日本は島国ですので、物資輸送には海上貨物が欠かせません。現在、国際物流の99%が海上貨物なのですが、これは重量ベースの話で、金額ベースではかなり下がってしまいます。なぜかというと海上貨物自体は付加価値の低いものを運んでいるからです。
ところが近年、物流量が原材料よりも製品の輸送ほうが多くなってきている傾向があります。


○輸送可能なもの
 船舶で運ばれている海上貨物というのは、遠距離・大量輸送のバルク貨物(無包装貨物)が多いです。主には貨物コンテナ、石油タンカー、石炭・鉄鉱石・木材・穀物、自動車などが挙げられます。その他にも1コンテナーに満たない貨物でも、混載貨物として輸送することができます。


○海上貨物の種類
 国際海上貨物市場での海上輸送の形態は4つのタイプの輸送船に分けることができます。(1) コンテナ船を利用したもの、(2) タンカーを利用したもの、(3) ばら積み貨物船を利用したもの、(4) 自動車専用船を利用するものです。これらの4つのタイプの輸送船は貨物の種類によって使用する船舶が異なってきます。また、整備された港以外では貨物の積み下ろしが行えない場合がありますので、輸送する荷物が利用する港で積み下ろし可能かどうかを確認する必要があります。


種類
特徴
コンテナ船
 長さの標準化された鋼鉄製の貨物用コンテナを輸送する貨物船です。日用品、工業製品、精密機器、加工済み食品、製材済みの木材や金属の塊のような原材料などのほとんどを運んでいます。また、冷凍食品も冷凍コンテナを使用することによって運搬することができます。
コンテナ船には、設備が整った世界各地の基幹港湾だけを結び深い海路を進む大型船と、基幹港湾から地方港湾を結ぶ小型船とがあります。
タンカー
液体を輸送する輸送船のことで、船体内に大型のタンク(液槽)を設置していることからタンカーと呼ばれます。
低速で航行する巨大なタンカーは、大きければ大きいほど燃費を低減できるため大きな船体が求められるのですが、一方で通過できる運河や海峡が制約されて不経済な遠回りの航路を強いられ、長時間の輸送にかかる時間のロスなど、大型化による不利益な面も多くあるため、あまり大きな油槽船は作られていません。
また、他の大型貨物船とは異なり、大型タンカーの油の積卸しには岸壁ではなく、シーバースが使われることがほとんどの為、岸壁の水面から船底までの深さの制限を受けることがありません。
ばら積み貨物船
 梱包されていない穀物・鉱石・セメントなどのばら積み貨物を船倉に入れて輸送するために設計された貨物船です。
ばら積み貨物船は6つの大きさに分類することができます。小型、ハンディサイズ、ハンディマックス、パナマックス、ケープサイズと超大型です。ちなみに、ケープサイズの船はスエズ運河やパナマ運河を通航できないほど大きく、太平洋、大西洋、インド洋の3大洋の間を行き来するためには喜望峰やホーン岬を回らなければいけません。
自動車運搬船
輸出入する自動車を運搬する構造を有した船で、旅客輸送のフェリーとは構造が異なります。また、船積みの効率化を図るために、ランプウェイや船艙内の各階の高さなどが自動車専用となっています。
ちなみに、外国航路ばかりではなく、国内間の輸送にも使用されています。


○海上貨物の利点
 海上貨物の最大の特色は大量の貨物や重い貨物を輸送することができることです。大量輸送は物流業界のみならず生産業界においても非常に重要な意味を持っています。具体的には下記のようなメリットがあります。

・船や港湾施設の建設費用は耐用年数かみても安くすみ、維持費も少なくてすみます。

・容積が大きい為、重い貨物を移動させるのに小さな力ですみます。

・石油のような液体や穀物や鉱石のような粒体の場合は、専用船の利用によって安価ですむ。

・運賃が航空貨物の数分の1から数十分の1ですむ。